ADHDの人は、小さい頃から「変わった子供」と言われることが多いです。ただ、人とは違う発想や行動が、将来多くの人に認められたり、世の中の役に立つこともあります。
今回は、日本や世界で活躍するADHDの有名人や歴史上の人物をご紹介していきます。みんながよく知るあの人も実はADHDだったりしますよ。
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ADHDを公表している日本の有名人
現在、日本で活躍する著名人の中にもADHDの人は、います。最近になり、ADHDの認知度があがり、自らADHDであることを公表する人が増えてきました。
こちらで紹介する以外にもADHDなのではと推測される有名人もいますが、こちらでは公表している方のみご紹介していきます。
黒柳 徹子(女優・司会者)
いつまでたってもお元気でテレビや舞台で活躍している黒柳徹子さん。黒柳徹子さんは、幼少期から多動の傾向があり1年生で入学してすぐ公立の小学校から自由な校風の「トモエ学園」という私立校に転校しました。医師からは、「ADHD、計算障害、読書障害」と診断されています。
公立小学校時代までは周りから疎外感を感じていた黒柳徹子さんも、トモエ学園へ転校して校長先生を初めとする素晴らしい先生と巡り会えたことで、個性を伸ばし伸び伸びと成長することができました。
トモエ学園時代を描いた「窓際のとっとちゃん」という小説は大ベストセラーとなりました。トモエ学園時代の経験が長く芸能界で活躍する黒柳徹子さんの原点となったのではないでしょうか。
栗原 類(ファッションモデル)
ファッションモデルとしてだけでなくテレビのバラエティ番組などでも活躍している栗原類さんは、2015年にNHK番組「あさイチ」で、アメリカで生活していた子供時代にADHDの特徴的な症状であるADD(注意欠陥障害)であると診断されたと公表しました。
その後、消極的な性格や他と違う行動などにより子供時代にイジメを受けた経験があることも告白しています。発達障害やいじめを克服し、パリコレにまで出演する一流モデルになった栗原類さんの告白に励まされた人も多いでしょう。
深瀬 慧(SEKAI NO OWAI ボーカル)
若者から高い支持を得ている人気グループ「SEKAI NO OWARI」のボーカルである深瀬慧さんも、ADHDであることを公表しています。子供の頃から喧嘩が絶えなかったようで、それが原因で不登校も経験されています。
「SEKAI NO OWARI」のメンバーは、みんな深瀬さんの古くからの友人とのことで、深瀬さんのことをよく知る人達だからこそ、彼の苦しみを理解しながら長く付き合っていけるのではなでいしょうか。世界デビューも果たした「SEKAI NO OWARI」の今後の活躍が楽しみです。
市川 拓司(小説家)
映画化された大ヒットした「いま、会いにゆきます」の作者である小説家の市川拓司さんも、自らADHDであることを公表しています。市川さんが、ADHDと判ったのは小説が有名になってからとこのことです。
子供の頃から多動や空気を読めない問題行動で先生に怒られてばかりだったという市川さんですが、他の人にはない想像力があったからこそベストセラー小説が書けたと、ADHDを否定的にとらえることはしていません。
勝間 和代(評論家)
評論家・経営者・作家など多くの顔を持ちテレビでも活躍している勝間和代さんも、子供の頃からADHDの典型的な言動をしていたと公表しています。
勝間さんは、ADHDであることを隠すのではなく、周りの人に知らせることで、サポートをしてもらうようにしているとのことです。勝間さんの、現在の活躍は自らの努力と周囲のサポートによるものなのですね。
ADHDを公表している世界の有名人
日本だけでなく外国においてもADHDを公表する動きは広がっています。皆さん、自身の障害や経験を公表することで、同じ障害に苦しむ多くの人に勇気を与えたいという思いを持っているのでしょう。
マイケル・フェルプス(アメリカ・元水泳選手)
オリンピックや世界選手権でいくつも金メダルを獲得したアメリカの有名水泳選手マイケル・フェルペスさんも、幼少期にADHDと診断されたことを公表しています。
小さい頃から集中力がなかったフェルペスさんは、水泳と出会えたことで自分自身が集中して取り組めるものを見つけました。
ウィル・スミス(アメリカ・俳優)
多くのヒット作を持つハリウッドを代表する俳優ウィル・スミスさんは、ADHDであることを公表していますが、それだけでなく難読症・失読症・ディスレクシアの症状もあるとされています。
台本を読むのも大変なスミスさんが、俳優として大成功を収めることができたのは、彼の努力と映画への愛情があったからではないでしょうか。
パリス・ヒルトン(アメリカ・ファッションモデル)
世界的なホテルチェーン・ヒルトンホテルの創業者一族であるパリス・ヒルトンさんは、アメリカのテレビ番組でADHDであることを公表しました。ADHDの治療薬を服用していた時期もあります。
お騒がせお嬢様というイメージがあるヒルトンさんですが、モデルだけでなくデザイナーや歌手など幅広く活躍しています。活躍の陰にADHDの症状に苦しむ姿があるのでしょう。
ブリトニー・スピアーズ(アメリカ・歌手)
世界中の若者から高い支持をえているブリトニー・スピアーズさんは、10代でADHDと診断され、薬の服用による治療を行っていました。芸能界で活躍するようになり、重圧やストレスからADHD以外の精神的な異変が起きた時期もあります。
歌姫ブリトニー・スピアーズさんには、ADHDやその他のトラブルに負けないで、今後も素晴らしい歌を聴かせてもらいたいですね。
スーザン・ボイル(イギリス・歌手)
その圧倒的な声量と歌声で素人番組から一躍世界的人気歌手になったスーザン・ボイルさんは、大人になってからADHDと診断されたことを公表しています。
ボイルさんが子供の頃は、ADHDが一般的には認知されていなかったため、他の子と同じような言動をしない彼女はイジメの標的になり苦しんでいました。
ADHDだと推測される歴史上の人物や故人
昔は、ADHDという診断名ができたのは、ごく最近です。昔は、ADHDという言葉すらありませんでしたが、語り継がれる話などから、ADHDだったのではと推測される歴史上の有名人や故人は多くいます。
- 山下 清(画家)
- 坂本 龍馬(幕末の偉人)
- エジソン(発明家)
- アインシュタイン(数学者)
- スティーブ・ジョブズ(アップル創業者)
- ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)
みんな、とても有名な人ばかりですね。大きな功績を挙げた人や天才と言われる人の中は、「変わり者・変人」と呼ばれることがよくありますが、人と違うところがADHDではなかったかと思われるのでしょう。
まとめ
ADHDの症状を持つ有名人は、意外と多いことがわかりました。たまたま自分が夢中になることができることに巡り会えた人もいれば、自分の好きなことを成し遂げるために障害と闘ってきた人もいます。
ADHDの人が、必ずしも成功者となる訳ではありませんが、周りの人達がADHDの子供のことをよく理解し、サポートしていくことで、ADHDの子供が自分の好きなことや興味があることに取り組むことができるのでないでしょうか。