
妊婦は刺身NGというのは本当?知らずに妊娠してから刺身を食べてしまった・・・と心配されている妊婦さんへ。
今回は、妊婦が刺身を食べない方が良いと言われる理由と妊婦が刺身を食べる時の注意点について詳しいくご説明していきます。
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妊婦は刺身を食べない方が良いと言われる理由
妊婦は刺身を食べない方が良いと言われるのは、刺身を食べることで妊婦さん自身の体やお腹の赤ちゃんに悪影響を与える可能性があるからです。
厚生労働省でも、妊婦が魚を食べることの危険性について注意喚起をしています。
水銀を摂取する危険性があるため
水の中を泳ぐ魚の体内には、「メチル水銀」が含まれています。
健康な大人の場合、刺身を食べて水銀を体内に取り込んでも、排出する作用が働き、体内から排出されていきます。
しかし、妊娠中の女性は、水銀を排出する能力が低下してしまうため、魚を経由して体内に取り込まれた水銀を上手く排出できず体内に蓄積されやすくなってしまいます。
水銀は、水俣病の原因としてひろく知られていますが、水銀は赤ちゃんの発育にも悪影響を及ぼす可能性があります。
水銀が赤ちゃんに及ぼす悪影響
2016年に東北大科学が発表した疫学調査の結果によると、メチル水銀の含有量が多い魚を妊婦が沢山食べることで、赤ちゃんの運動能力や知能の発達が遅れるなどの悪影響が出る可能性が高まるという調査結果が出ています。
魚に水銀が蓄積するメカニズム~食物連鎖~
メチル水銀は、水中に生息するあらゆる魚に含まれています。
海の中の魚の間でも陸上の生物と同じように食物連鎖があり、食物連鎖のピラミッドの頂上に近い魚であればある程、より多くの魚をエサとして食べているので、それらの魚を通じてより多くの水銀が体内に蓄積されていきます。
水銀含有量が多い魚
水銀含有量の多い魚は、大型の魚です。日本人の食卓によく登場するマグロも、その一つです。
その他、メカジキやキンメダイも水銀含有量が多い魚となります。
食中毒になる可能性があるため
妊婦が刺身を食べない方が良いと言われるもう一つの理由は、「食中毒になる可能性があるから」ということです。
妊娠中は、免疫力が低下しているため、食中毒になりやすくなっています。刺身を食べることで、アニサキスによる食中毒になる危険性があります。
アニサキスとは?
アニサキスとは、寄生虫の一種です。アニサキスの幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生しています。
アニサキスの幼虫は、寄生する魚が死亡すると内臓から筋肉への移動していきます。
アニサキス症
アニサキスによる食中毒のことを「アニサキス症」と言います。アニサキス症になると、激しい腹痛や嘔吐などの症状が現われます。
アニサキスは、十分な加熱や冷凍で死亡しますので、アニサキス症を予防するには、生の魚介類を食べないことが一番です。
妊婦が刺身を食べる時の注意点
妊婦が刺身を食べることで、水銀を摂取する可能性や食中毒になる可能性がありますが、妊婦が絶対に刺身を食べてはいけないという訳ではありません。
妊娠中に刺身を食べる時には、以下の点に注意してください。
新鮮な刺身を食べる
刺身を食べる時には、新鮮なものを選んで食べてください。購入した当日に食べるようにしましょう。
気温の高い時期には、保冷バッグや保冷剤を持参して買い物に行き、刺身を入れて持ち帰ると良いです。
スーパーによっても刺身の鮮度は異なるものです。
よく売れているスーパーは、やはり新しい刺身が並んでいる可能性が高いです。近隣でお刺身の鮮度の良いお店を見つけておきましょう。
刺身を食べ過ぎない・頻度を少なくする
刺身好きの妊婦さんには、つらいかもしれませんが、刺身による水銀汚染や食中毒のリスクを少なくするには、やはり刺身を食べ過ぎず、頻度を少なくすることも大切です。
厚生労働省では、妊婦の魚の摂取許容量目安を定めていますので、参考にしてください。
80gとは、切り身一切れ・刺身一人前の量と考えてください。
妊婦の魚の摂取許容量目安
水銀含有量が特に多い魚(キンメダイ・クロマグロ・ツチクジラ・メカジキ・メバチマグロなど)
:週80g未満
水銀含有量が多い魚(キダイ・クロムツ・マカジキ・ミナミマグロ・ユメカサゴなど)
:週160g未満
一度冷凍処理したものを食べる
刺身によるアニサキス食中毒を予防するためには、一度冷凍処理されたお刺身を購入して食べる方法も有効です。
アニサキスは、-20度以下の状態で24時間以上冷凍保存すると死滅するため、人に寄生することがなくなります。
家庭用冷凍庫では、-20度以下の状態にはなりませんので、業務用冷凍庫で冷凍処理されたお刺身を選んで購入してください。
水銀含有量が少ない魚を選んで食べる
お刺身や魚を食べたい時には、水銀含有量が少ない種類の魚を選んで食べるとより安全です。
私達の食卓によく並ぶ魚の中で、水銀含有量が少ない魚の一例をご紹介しますので、妊娠中の魚選びの参考にしてください。
お刺身で楽しめる魚も多くありますが、アニサキス症の危険性はありますので、注意が必要です。
水銀含有量の少ない魚
- キハダマグロ、メジマグロ
- アジ
- サバ
- イワシ
- サンマ
- 鯛
- カツオ(ツナ缶)
- ブリ
抗菌作用のある食材と一緒に食べる
刺身による食中毒を予防するためには、刺身を食べる時に抗菌作用のある食材を一緒に食べることも有効です。
刺身とセットで出てくることの多い、ガリ(ショウガ)や大葉は、抗菌作用があります。
また、薬味のワサビにも抗菌効果が期待できます。
大葉は、刺身のうまみを増しますので、お醤油をあまり付けずにすみます。
妊娠中は塩分の摂取も控えたいですので、一石二鳥です。
産婦人科医によりお刺身への意見は異なる場合も
妊婦さんが刺身を食べることへの産婦人科医に意見は、様々です。
医師によっては、「妊娠中は、刺身やお寿司を食べてはいけません」と厳しく指導される方もいます。
妊娠中は、妊婦さん自身や胎児の安全を第一に考えて、食事に最善の注意を払うのは大切なことですが、食事制限が妊婦さんのストレスになってしまい、悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
「刺身が大好きで我慢するのがつらい」という妊婦さんは、一度主治医にどのように刺身を食べれば良いか相談してみると良いでしょう。
心配なら加熱してお魚を食べよう
妊娠中は、神経過敏になり心配性になってしまいやすいです。
お刺身を食べて食中毒になるのが心配な方は、妊娠中はお魚は、焼き魚や煮魚で楽しむと良いでしょう。
また、タコ・エビなどは、ボイルしているものでもお寿司のネタとして楽しみます。
まとめ
妊娠中にお刺身を食べると水銀汚染や食中毒のリスクがあることが分かりました。
普段当たり前のように食べている食材でも妊婦さんにとっては、悪影響があるものはお刺身以外にもあります。
妊婦さんは、ストレスにならない程度にお刺身を食べ過ぎないなど食生活には、気をつけてください。
また、食べ物や食生活について不安や疑問点があった場合には、かかりつけの産婦人科医や助産師さんに相談してください。